トワイライト in ラハティ
それは、突然の召集でした。朝の9時ころ洗濯機を回し、無洗米としじみのみそ汁を食べながら、今日こそは2年前から懸案となっている仕事を片付けようと思っていた矢先の出来事でした。
“一人来られなくなったので、いまからラハティのイタリアンを食べに来ませんか”
あまりに突然のYさんからの電話に、まさかこんなことが現実に起きるなんてと思わず叫びそうになりました。今回は2人一組という大会規定があったため、一人欠けるとその組が出場できなくなってしまい、Kさんの顔が浮かんできました。
”僕はモルックは二の次でいいですから、出なくていいですよ“
きっと心やさしいKさんは、こんなことを言い出すのではないかと不安になりました。そして、何よりあのMamma Mariaの味を思い浮かべてしまったのでした。急いで朝食を済ませ洗濯物を干し、急行のチケットをネットで購入(実は、鈍行でも10分しか違わなかったんです・・・)し、足早に北ハガ駅に向かい、パシラ駅でMラインから急行へ乗り換えました。さすがに土曜日の午前中、クオピオ行きのIC 70はそれなりに混んでいて、私の席にも若いフィンランド人が座っていました。私の席ですがというと、OKとさらっと言って他の車両へ移って行きました。誰もいなければ座ってもいいというヨーロッパのこのシステム、けっこう合理的でいいですね。
ラハティ駅に到着すると朝から来ていた3人が出迎えてくれました。結局、お目当てのイタリアンは12時開店で大会に間に合わなくなってしまうため、夕食に行こうということになったそうです。ラハティ駅からタクシーで会場のエネルギアホールへ。急行と鈍行は7ユーロの差ですが、時間は10分しか違わないとこの時聞かされました。前回も調べて行ったのに、すっかりそのことを忘れていました。でも更に強者はいるもので、YさんとSさんはさらに80ユーロを支払い特別車両に乗ったそうです。
会場のエネルギアホールに到着すると、世界大会で羨望のまなざしでみていた面々がたくさん参加していました。そして、さらに試合会場では今まで見たことがないような光景が飛び込んできました(詳細は、Kさんのブログをご参照下さい)。モルックを使った競技とは言え、去年から始めた大会らしく、多くのフィンランド人もルールを知らないぐらいでした。気後れしないよう直前まで大会内容を伏せておいてくれたYさんの気遣いもむなしく、案の定、ほとんど歯がたたなかったため2回戦で早々に敗退してしまいました。Team Japanは気を取り直し、次なる目的地、イタリアンレストランMamma Mariaを目指したのでした。
外はすっかり暗くなっていましたが、それでもまだ5時半。夕食にはちょっと早すぎるかと思いましたが店に到着するとすでに満席。予約がないとダメと言われ、9時半ならいいと。あとから考えると、店のおじちゃんは体よく追っ払おうと思ったのでしょうが、クレイジージャパニーズはひるむことなく、9時半にまた来るねと。あと4時間、このラハティの地でどうしようかと途方にくれた4人でした。(その後の経過も、Kさんのブログをご参照下さい)。しかし、先週借りてきたばかりの本(Aさん、ありがとうございます)に夢中になりあっと言う間に9時に。Mamma Mariaでイタリアンビールを飲みながら、クレージージャパニーズモルックプレーヤーとともに今日1日の疲れを癒すのでした。
ラハティからヘルシンキへの最終電車にのり、フィンランド名物酔っ払いおやじ達にからまれないよう注意しながら、80ユーロの特別列車の謎を解き明かしていきました。誰もいないからと言ってどこでも座ってしまうと大変なことが起きるんですね。合理的と思われたこのシステムも、一歩間違えれば奈落の底行きです。これから、気をつけます。
そして、次回は絶対にヘルシンキから予約していきましょう!
JMA監事 高窪
会場のEnergiahalli (Yさんご提供の写真です) |
右端の階段でもやっていました (Yさんご提供の写真です) |
夜10時頃、Mamma Mariaで乾杯! |