2011年11月29日火曜日

番外編: Energiahalli Tournamnet in Lahti


トワイライト in ラハティ

 それは、突然の召集でした。朝の9時ころ洗濯機を回し、無洗米としじみのみそ汁を食べながら、今日こそは2年前から懸案となっている仕事を片付けようと思っていた矢先の出来事でした。
 
“一人来られなくなったので、いまからラハティのイタリアンを食べに来ませんか”

あまりに突然のYさんからの電話に、まさかこんなことが現実に起きるなんてと思わず叫びそうになりました。今回は2人一組という大会規定があったため、一人欠けるとその組が出場できなくなってしまい、Kさんの顔が浮かんできました。

僕はモルックは二の次でいいですから、出なくていいですよ“

きっと心やさしいKさんは、こんなことを言い出すのではないかと不安になりました。そして、何よりあのMamma Mariaの味を思い浮かべてしまったのでした。急いで朝食を済ませ洗濯物を干し、急行のチケットをネットで購入(実は、鈍行でも10分しか違わなかったんです・・・)し、足早に北ハガ駅に向かい、パシラ駅でMラインから急行へ乗り換えました。さすがに土曜日の午前中、クオピオ行きのIC 70はそれなりに混んでいて、私の席にも若いフィンランド人が座っていました。私の席ですがというと、OKとさらっと言って他の車両へ移って行きました。誰もいなければ座ってもいいというヨーロッパのこのシステム、けっこう合理的でいいですね。

ラハティ駅に到着すると朝から来ていた3人が出迎えてくれました。結局、お目当てのイタリアンは12時開店で大会に間に合わなくなってしまうため、夕食に行こうということになったそうです。ラハティ駅からタクシーで会場のエネルギアホールへ。急行と鈍行は7ユーロの差ですが、時間は10分しか違わないとこの時聞かされました。前回も調べて行ったのに、すっかりそのことを忘れていました。でも更に強者はいるもので、YさんとSさんはさらに80ユーロを支払い特別車両に乗ったそうです。
会場のエネルギアホールに到着すると、世界大会で羨望のまなざしでみていた面々がたくさん参加していました。そして、さらに試合会場では今まで見たことがないような光景が飛び込んできました(詳細は、Kさんのブログをご参照下さい)。モルックを使った競技とは言え、去年から始めた大会らしく、多くのフィンランド人もルールを知らないぐらいでした。気後れしないよう直前まで大会内容を伏せておいてくれたYさんの気遣いもむなしく、案の定、ほとんど歯がたたなかったため2回戦で早々に敗退してしまいました。Team Japanは気を取り直し、次なる目的地、イタリアンレストランMamma Mariaを目指したのでした。

外はすっかり暗くなっていましたが、それでもまだ5時半。夕食にはちょっと早すぎるかと思いましたが店に到着するとすでに満席。予約がないとダメと言われ、9時半ならいいと。あとから考えると、店のおじちゃんは体よく追っ払おうと思ったのでしょうが、クレイジージャパニーズはひるむことなく、9時半にまた来るねと。あと4時間、このラハティの地でどうしようかと途方にくれた4人でした。(その後の経過も、Kさんのブログをご参照下さい)。しかし、先週借りてきたばかりの本(Aさん、ありがとうございます)に夢中になりあっと言う間に9時に。Mamma Mariaでイタリアンビールを飲みながら、クレージージャパニーズモルックプレーヤーとともに今日1日の疲れを癒すのでした。

ラハティからヘルシンキへの最終電車にのり、フィンランド名物酔っ払いおやじ達にからまれないよう注意しながら、80ユーロの特別列車の謎を解き明かしていきました。誰もいないからと言ってどこでも座ってしまうと大変なことが起きるんですね。合理的と思われたこのシステムも、一歩間違えれば奈落の底行きです。これから、気をつけます。
そして、次回は絶対にヘルシンキから予約していきましょう!

JMA監事 高窪



会場のEnergiahalli (Yさんご提供の写真です)


右端の階段でもやっていました (Yさんご提供の写真です)

夜10時頃、Mamma Mariaで乾杯!

2011年11月28日月曜日

Energiahalli tournamnet in Lahti


ラハティ


尾曲です。ヘルシンキから列車で北へ1時間の町ラハティでモルック大会(Energiahalli tournamnet in Lahti)に松田・大崎・高窪・尾曲で参加しました。会場はラハティからタクシーで10分くらい行ったところにあるエネルギアホール、個人的に人生最北端の地です。
会場に着いてみると見たこともない景色が広がっていました。階段モルックです。大崎氏の粋な計らいでこのことは道中ずっと伏せられていました。

階段モルック
階段モルックのルールを簡単に説明します。階段の下から順番にピンが1から12まで並べられており、1から順番に倒していき、いちばん高得点をとったチームが勝ちになります。階段は木で出来ておりモルックがヒットすると結構揺れますので複数本倒れることもあります。そんなときのカウント方法。例えば1を狙い1と2を倒してしまったらノーカウント、逆に2を狙い2と1が倒れてしまってもカウントします。つまり狙ったナンバーより大きい数字が同時に倒れてしまうとノーカウント、狙ったナンバーとそれより低い数字が倒れた場合はカウントします。
倒れた数字は最初の状態に復元します。通常のモルックのように自分の倒し方が相手に影響するということはありません。つまり自分の投球が相手に何の影響も及ぼさないので、ひたすら高得点を目指せばいいわけで戦略は必要ありません。四回連続はずすとそのチームはアウトになります。ほぼ全ゲームで12に到達することはないので、実質的に四回連続アウトしなかったチームが勝つという状況になっていました。

1回戦は5、6チーム(1チーム1人か2人構成)1組で3ゲーム。チームジャパンは1(松田・大崎)、2(高窪・尾曲)と2チーム出場。我がチームジャパン2にとっては最初の1が鬼門でした。1を倒しても2が同時に倒れるケースが多く、初ゲームは1さえ倒すことができずに四回連続アウトでした。しかし2ゲーム目を獲り、3ゲーム目で3位、結果的に2位で準決勝に進出することができました。チームジャパン1も同時に準決勝進出でした。準決勝は惨敗でした。

シベリウスホール
敗退と同時にもうひとつの、というかメインの目的であるRavintola Mamma Mariaへタクシーで直行。ものの雑誌によるとフィンランドで2番目によいレストランとのこと。17:30頃到着するも予約がないとダメと言われ、21:30まで待つことに。再訪を誓い、4時間暇つぶしすることにしました。ラハティで。冬のラハティで。私は大崎氏とシベリウスホールまで散歩しましたが、それも大した時間つぶしにはならず、バスターミナルの近くのパブで各自思い思いの時間をファミレスでの高校生のように過ごしていました。そんな倦怠感漂う中モルックの新しい楽しみ方、モルックアートを開発しましたので、秀逸な作品を以下に紹介します。 
 


 


21:30の予約でしたが、21:00頃空いているだろうと店に行ってみたところ実際に空いており、予定より長い時間イタリアンを楽しめました。皆さん強気の注文でしたので自分も負けずにパスタとメイン一品をオーダーしました。最後に報われた気がしました。












2011年11月25日金曜日

Helsinki Cup (11月23日 個人戦)

大崎です。
本日の日本人参加者は大崎、松田の2名でした。個人戦の日ですが、いつもの様に参加者が20人を越えたので時間短縮のためクジ引きで決めたペア戦です。大崎はこの大会の主宰者であるTonyとのペア。彼は安定した実力の持ち主です。大崎/Tony組は予選を一位通過。この日初めてモルックをやったフランス人女性が混ざっていたグループだったため、かなりラッキーではありました。しかし上位で争うA finalでは大崎が絶不調で結局総合3位となり、4ポイントを獲得。優勝も狙えただけにTonyには申し訳ない結果となりました。

この個人戦(or ペア戦)は、まず3グループに分かれて予選 (2 or 3ゲームの合計点勝負)、1位通過3者(組)は文句無しにA final進出。予選2位通過者(組)の間でモルックアウトと呼ばれる特殊なミニゲームを行い、1位がA finalに参加し残りはB finalへ。予選下位組はC finalへ進みます。それぞれのfinalも2 or 3ゲーム合計点で争われます。
A final優勝者(組)は8 point, 2位が6 point, 3位が4 point, 4位が2 pointを獲得します。
B final 1位には4 point, 2位には2 point,C final 1位に2 point, 2位に1 pointがそれぞれ与えられます。
毎週pointを積み重ね、シーズン終了時の総合pointで順位を争うのです。
そのため毎週のpointをいかに獲得するかが重要となります。たとえA final出場を逃してもB, C finalでベストを尽くし1 pointでも多くとりたいところ。

例えばA final 第1ゲームで得点が低かったチームは例え第2ゲームで50点到達したところで合計1位になれなそうな場合、わざとピンを外し、他チームが3回連続失敗したり50点オーバーで25点まで戻ることを期待します。冬期会場はコンクリートに薄く砂を撒いた状態なので予想外のバウンドをするため、思わぬ失敗も多く十分に「待ち」の作戦も可能になってきます。2, 3位争いが激化した場合、最終ゲーム終了時に相手より1点でも多くなる様計算し、1位になりそうな選手(組)をアシストしてゲームを早く終了させ、2位獲得を目指したりします。
一見するとビール片手に楽しそうな集まりなのですが、その実は真剣勝負!
なんとかシーズン終了時に上位に食い込むべく、我々も気合いを入れて頑張っております。

試合会場。パシラ駅の高架下にある列車倉庫の一部がヘルシンキペタンク協会練習場となっており、モルック集団も間借りさせてもらっています。






2011年11月23日水曜日

Helsinki Cup 団体戦 (11/16)

杉山です。
11/16に今季初になるヘルシンキカップ、団体戦に参加しました。
団体戦では1チームに2人〜4人を登録することができ、私たちはチームジャパンとして、松田、大崎、高窪、杉山が登録しています。
この日は杉山、松田そしてあとから遅れて大崎が参加しました。

試合開始の6時を5分過ぎて杉山、松田が試合会場に到着したところ、すでに私たち以外の3チームは最初のゲームを2回投げ終わっており、まさかの二回連続ミスの状態からのスタートとなりました。さらに投げ方を先週から変えた杉山の不調により最初のゲームは28点と最下位。しかしそこから何とか持ち直し、2ゲーム目ではファイナルショットを取ることができました。しかし惜しくも総合得点の1点差でBファイナルへ進むことになりました。このコンクリートの地面では投げたモルックのちょっとした角度で思わぬ方向へ飛び跳ねるため、非常に難しいです。

Bファイナルでは1ゲーム、2ゲームともに50点を獲得することができました。2ゲームの途中で大崎が会場に到着、最後の3ゲーム目は3人で挑みました。ここで1ゲーム、2ゲーム共に40点以上を獲得してきたチームPägyが追い上げてきましたが、逆転を狙った12ピンへのショットが3回連続ミスとなり、私たちがBファイナル1位、総合5位を取ることができました。

ヘルシンキカップ、団体戦はチームジャパンとしての練習ができることが夏に向けていいトレーニングになるのではないでしょうか。私のようにまだ投げ方が安定しない人にはもうすこし試合とは別に投げる練習ができるとなおよいかもしれません。また、モルック大好きという共通項を持った人たちとの交流も楽しいですね。

11/23はヘルシンキカップ、個人戦も楽しみです。

2011年11月13日日曜日

Helsinki Cup (11/9)

フィンランド支部長、松田です。
11/9、ヘルシンキカップに参加しました。

JMAからは初参加一人を含む5人参加。
今回もトータルで20人を超えたのでダブルスで試合を行いました。

クジで日本人2ペア、松田・杉山ペア、八ツ賀・杉本ペアが同じ組で予選を戦うことになりました。予選は2ゲーム合計点で4チーム中2チームがA、B決勝に進むというもの。

最初のゲームは、Kapu・Tuiskuチームの25点に戻るハプニングにも助けられ、我々は47点で2位、八ツ賀・杉本ペアは40点で3位。2ゲーム目は日本チーム勢が奮闘。途中まで2チームが他を引き放し決勝に進めそうな展開でした。しかしながら地面がほとんどコンクリートでどのチームもピンに当てるのに苦労し、二回連続ミスが頻発しました。八ツ賀の二回ミスの後、遠距離12ピンを狙いに行く姿勢は、素晴らしいものがありました。結果的に、ファイナルショットを松田が決め二ゲーム目を取りましたが、Kekeのチームに敗し、Bファイナルへ。

決勝の前に、モルックアウトで、エキストラでBファイナルからAファイナルで投げるチームを決めました。モルックアウトは、通常のモルックとは違い縦一列にピンを並べ、数投のあと合計点を競います。高得点が中央にあるので、技術と運が必要になります。結局我々は予選の結果通り、Bファイナルで投げることになりました。
モルックアウト
今回AファイナルにはJMAから参加できませんでしたが
Bファイナルでは、1チームの独走を許し、我々はなんとか2位で今季初ポイントを獲得できました。Cファイナルでは、大崎のチームが優勝しました。

個人的には、外で行う夏のヘルシンキカップでは途中参戦して幸運にもすぐポイント獲得できたので、ようやくポイントが取れて良かったです。冬はペアで投げることが多いので、パートナーとの意思疎通、作戦など、毎回多くの要素が影響をあたえるので、難しい点も多いですが、チームとしての戦い方など、来年の世界大会に向けていい勉強になります。

来週からはチーム戦もはじまり、我々もTeam Japanとして参加します。
なお代表・八ツ賀は日本での普及のため、今回が最後の参加でした。
今後は日本と提携しながら新たな人材の発掘、技術の向上に努めて行きます!

2011年11月9日水曜日

初モルックはいつ?

代表の八ツ賀です

さて、はじめてのモルックとの出会いを少し書き留めようかと思います
2008年5月から、幸運にも私はヘルシンキで働くこととなりました
同僚は、当時大学生、大学院生が8割くらいを占める、とても若く活発な状況でした

フィンランドでは、職場の仲間とつるんで遊んだり、飲みに行ったりというのは、とても珍しいことなのですが、私の職場は外国人が少ない(当時私を入れて3人、残り20人以上がフィンランド人)にも関わらず、週に1回以上なにかしらのイベントが行われる、課外活動が活発なフィンランドらしくない職場でした

正確な時は覚えていませんが、2008年の夏に、モルックを数回した記憶があります
初めは、モルックの発音が聞き取れませんでした(öの音はすこし濁った感じの音で、oとは当然区別されてます)
どんな遊びかと聞くと、フィンランドボーリングというので、どんなものかと思いきや、木製の棒を倒して遊んで、点数を数えるという、いかにも素朴でフィンランドっぽい遊びという印象を受けました
ルールは簡単なので、2回もすると簡単に覚えてしまいます



そんな感じで、外でピクニックするときには、お酒を飲みながらモルックをするというのが、2年間くらい、この職場での夏の定番となりました
今はアイルランドで学生をしているHeiniが、モルックが大好きだったこともあり、する機会が多かった気がします
彼女がいなくなってから、ラボでモルックする機会は減りました・・・
ただし、このときに、モルックの大会がフィンランドだけでなく、各国で開かれているなど思いもしませんでした

2011年11月3日木曜日

モルック販売会社「Tactic」との交渉 その3

代表の八ツ賀です

さて、その3と書きましたが、番外編です
インターナショナル用のTacticの カタログを頂きました

その中で、最近発売されたというmölkky juniorなる商品
私たちJMAメンバーも知らなかったのですが、まぁ新作ということで、実物はみれませんでしたが、大きさが通常のモルックのおおよそ半分ということでした
狭い場所でモルックをするときや、幼児や小学校低学年の子ども用ということでした

さらに驚いたのが、mölkky travel
旅先でもモルックをというコンセプトのようで、大きさは通常の1/4くらいです
いちばん下のが旅行用モルック!
おそらくその場にあったら、間違いなく買っていたでしょう・・・(笑)

2011年11月1日火曜日

モルック販売会社「Tactic」との交渉 その2

代表の八ツ賀です

現在、日本でTactic製のモルックを日本国内で買うことはできていません
いくつかの方法がありますが、どれも外国から購入ということで、時間とお金がどうしてもかかってしまう現状があることと、英語ならまだしも、他の言語だと、購入するのはとてもハードルが高いといわざるを得ません

営業部長のJuhaとしては、モルックを含め、Tacticのゲームを中心として売り出してくれる営業パートナーを探しているということでした
私たちは、色々な事情を考え、amazon.jpでモルックを販売してもらえないかというお願いをいたしました
その利点として、購入が容易であり、さらに1500円以上の購入で日本国内の送料が無料になるということで、日本でのモルック購入が低価格で可能になると考えました
Juha的には、ある程度の認知が得られれば、アマゾンでの販売もよいと考えているようですが、アマゾンは、ただ商品を陳列しているだけで、Tacticのゲームを全面的に売り出すという場でないということを懸念していました
しかし、日本のアマゾンでは、日本国内の輸送量が無料ということには、大変興味を持たれていました
確かに、北欧系のおもちゃ専門店や雑貨店で、Tacticのゲームを含めたモルックに焦点を当てた販売は可能でしょうが、そうすると、その小売店から家庭までの輸送料が1000-1500円くらいかかってしまいます(モルックは重さ約4.2kgです)

さて、モルックの現地価格、フィンランドではいくらで売られているかというと、StockmannというFinlandのデパートで26.9ユーロです(工場直売でも同じ値段です)
ですので、それより安い価格で購入というのは、当然厳しいわけです
フィンランドからの輸送量、関税などを考えても、日本円で3000円以下で購入することはまず無理なのは納得して頂けると思います(現地価格が約3000円ですから)

私たちは、日本円で5000円を目処に、購入できるようできれば考えています
JMAは、フィンランドで作られたモルックを、日本で手軽に、そしてできる限り安価に購入できるように努力しています
そのためにも、多くの方のご協力が必要であり、そのための第一歩として、モルックの普及が必要不可欠なのです
私たちJMAは、この秋から本格的に日本での普及活動に努めていきます
興味のある方は、遠慮なくJMAホームページよりお問い合わせください

これからも、JuhaとJMAが密にコンタクトとることを固く誓い、日本での普及を応援してくれるというありがたいお言葉をいただきました
高窪、八ツ賀、Juha、松田